SW新規リリース発表: LTS用のTorizonCore 5.7.0 四半期リリース
Toradexのシステムオンモジュール向け、TorizonCore 5.7.0四半期リリースが公開されました。
Torizon Core 5.7.0は、LTS、長期サポートがありリリースになります:このバージョンはサポート戦略に従って、対象品でリリースしてから3年間のサポートをご提供しております。
また、Torizon Core 5で新機能性を追加する予定がありません。必要な次第に(バッグ修正やHW変更等)パッチのみリリースされます。新機能性が必要になる顧客には、弊社にお問い合わせください。
TorizonCoreは、組み込みLinuxソフトウェアの開発と保守をシンプルにするDevOpsプラットフォーム、Torizonを支えるオペレーティングシステムです。
TorizonCoreは、高い信頼性を必要とするデバイスでそのまま使用できるように設計されているので、オペレーティングシステムの構築とメンテナンスに気を取られることなくアプリケーション開発に集中できます。
Torizonはソフトウェアコンテナを利用するので、セキュアかつメンテナンスを実施しやすい形でシステムへの機能追加を容易に行うことができます。Torizonは、コンテナおよびグラフィカルユーザーインターフェイスにおけるハードウェアアクセラレーションをサポートします。
このリリースには以前の5.x.y TorizonCoreリリースのすべての更新内容が含まれます。
これからのリリース発表がメールで頂きたい場合は、こちらにご確認ください。SWに限らず、HW変更も含まれているので、ぜひお申し込みしてください。
LTS対象品
- Apalis iMX6
- Apalis iMX8
- Colibri iMX6
- Colibri iMX6ULL 1GB
- Colibri iMX7 1GB
- Colibri iMX8X
- Verdin iMX8M
注意点:Verdin iMX8M PlusのLTSリリースについて、Torizon Core5ではなくこれからリリースするTorizon Core 6に移動してください。残念ながら、Verdin iMX8M PlusのTorizon Core 5のLTSリリースの公開する予定がありません。
Verdin iMX8M PlusのBSP5.7.0のサポート期間はHWサンプルフェーズであり四半期リリース(Quarterly)の様に扱いさせて、1か月になります。
更新内容とハイライト
- 安全なオフライン更新MVPのリリース
この新しいTorizon機能により、Toradexは、インターネットアクセスのないデバイス向けの安全で信頼性が高く使いやすい更新機能をフリート管理者に提供します。
リモート更新と似ていますが、この新しい機能では同期更新(OSとアプリケーションを同時に更新)とロールバックが可能です。
USBメモリーまたはSDカードを使用してデバイスを更新する方法については安全なオフライン更新の利用方法を参照してください。 - 大規模プロビジョニングのリリース
Toradexは、本番環境における複数デバイスの自動プロビジョニング(大規模プロビジョニング)のためのリソース提供を開始しました。
本番環境プログラミングの際にデバイスを構成することができ、Torizonのリモートおよびオフライン更新を使った更新が可能になります。
この機能を活用する方法については、Torizonでの本番環境プログラミングの記事をご覧ください。 - ブートローダー更新が技術プレビューとして利用可能に
このリリースは、ブートローダー更新のために必要なソフトウェアのインフラストラクチャーを提供します。これには、新機能向けに依存機能として追加されたmmc-utilsが含まれます。
この機能の提供を開始する準備のためにリリースに追加されたもので、デフォルトでは無効化されています。ただし、技術プレビューとしては利用可能です。開発環境でテストする方法については、お問い合わせください。
Toradexは、ブートローダー更新を完全実装する際に、利用方法に関するドキュメンテーションを提供する予定です。 - meta-lmpレイヤーの依存性を除去
TorizonCoreの保守作業のオーバーヘッドを軽減するため、今後はmeta-toradex-torizonのみで保守管理します。 - TorizonCoreパッケージの更新
- Fluent-bitパッケージが1.8.12から1.9.3に更新されました。
- 「meta-updater」レイヤーは、GitHubのUptaneスペースに移動しました。
- Kernelモジュールとして含まれるデバイスドライバー:
- Debian Bullseyeの安定リリースを使ったDockerコンテナのリビルドのリリース
Toradexは定期的にBullseyeの安定版フィードを使ってToradexのDockerイメージをリビルドします。 - Portainerを2.11.1から2.13.1へとバージョンアップ
Portainerは、コンテナ管理のための使いやすいGUIです。この更新では、TorizonCoreユーザーに大きな影響はありません。 - i.MX 8ベースのSoMをサポートする準備のための新しいパッケージ linux-imx-headers、imx-codec、imx-parser
- i.MX8ベースのSoMでVPUをサポートする準備のため linux-imx-headersを使ってGStreamerをリビルド
- ブラウザーの更新:
- バグ修正
5.7.0-devel-202205、5.7.0-devel_202206、5.7.0の累積バグ修正を確認してください。
主なバグ修正: - リモート更新:同一の名前とバージョンだが異なるコンテンツを持つ2つの更新を連続して送信した後、デバイスが回復不能の状態になる問題の修正
- すべてのTorizonCore systemd サービスが、/home/torizon/.docker/config.jsonではなく/etc/docker/config.jsonを構成ファイルとして使用するよう設定されている
- 重要なドキュメンテーション:
そのほかの更新内容についてはリリースノートを参照してください。
Torizonの使い方
- Torizonの詳細
- • インストールと使用開始の手順、基礎的内容から高度な内容まで、Torizonについて学ぶには、ToradexデベロッパーセンターのTorizonのページにアクセスしてください。